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朝、カーテンを開けたら海が賑わっていました。
「なんだろう?」と思ったけどすぐに思い出しました!
今日はHOKULEA号が世界一周の航海から帰って来る日です。
きっとみんな、HOKULEA号を出迎えるためにマジック・アイランドの方へ行くんだ!と。
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HOKULEA号とは。。。
古代ポリネシア人がハワイへやって来た時と同じような双胴カヌーで星や雲、風や海流などの自然現象だけ(伝統航海術)を使い航海するカヌー船。
ホクレア=牛使い座の1等星アークトゥルスのハワイ語「喜びの星」という意味。
かつてポリネシア人はこの星を頼りにハワイへ航海したとされる星。
1973年:ポリネシア航海協会創設
それまで古代ハワイ人はアメリカ大陸からの漂流民という説が根強かったが、カルフォルニアの考古学者によるタヒチからの移住説とその実証のために創設された。
1974年:米合衆国建国200周年の記念行事の1つとしてカヌーの建造が決定。
1970年代に起こったハワイ伝統文化復興(ハワイアン・ルネッサンス)もあり、ハワイ人はポリネシア人であるというアイデンティティを確認する目的もあった。
1975年3月8日:カヌーを作れる巨木がハワイに無かったので、船体にグラスファイバーを用いたカヌーが完成。HOKULEAと名付けられた。
1976年5月1日:ハワイには伝統航海術を知る者がいなかったので、ミクロネシア・カロリン諸島のサタワル島からマウ・ピアイルグという伝統航海士を招きタヒチへと船出した。
マウは星・雲・風・海流などの自然現象を読み取り、出航から33日後に15名の乗組員を乗せたHOKULEA号を無事にタヒチへと導いた。
ところがマウは船内での人間関係に嫌気がさしカヌーを降りてしまった。
帰路は近代機器を用いてハワイへ戻った。
1978年:マウから伝統航海術を学んだナイノア・トンプソン(のちにポリネシア航海協会会長となる)らが2度目の航海へ出航。
ところが出航直後に嵐に遭いカヌーは難破。この時ナイノア・トンプソンの親友であり、ワイメア・ビーチのライフガードであり、すでに伝説的なビッグ・ウェーバーだったエディ・アイカウが救助を求めサーフボード1枚で荒れた海へ飛び出し行方不明となる。
1980年:伝統航海術によるハワイ⇔タヒチ往復航海が成功。
2007年:マウ・ピアイルグの住むサタワル島、ヤップ島などを経由し日本へ航海。
沖縄・熊本・長崎・福岡・大島町(山口県)・広島・宇和島・横浜に寄港。
山口県の大島町(周防大島)はハワイへの移民を多く輩出した土地。
幼い頃のナイノア・トンプソンを共働きの両親に代わり近所に住む日系人が世話していた。
その日系人が大島町出身かは不明だが、敬意を表してもっとも移民を輩出した町を訪問。
幼いナイノア・トンプソンはその日系人から海とのかかわり方を学んだそうです。
日本とも浅からぬ縁があるHOKULEA号が地球を1周して、3年ぶりにハワイに帰って来ました!
確かテレビで生中継があったはず!とテレビをつけてみたら・・・
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やっていました!
ちょうど一緒に航海していた姉妹船HIKIANALIA号がマジック・アイランドの隣の港に入って来たところです。
港には出迎えのヨットやカヌーがたくさん出ています。
マジック・アイランドにはHOKULEA号を迎えるために多くの人が集まっています。
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テレビを見ているだけでも感動してウルウルします。
2014年5月17日に出航してから3年1ヶ月ぶりの帰郷です。
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HOKULEA号が帰って来ました!
すごいすごい!
こんな歴史的瞬間をハワイで体験できるなんて幸せです。
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近代機器を使わずに伝統航海術だけで26か国、47.000マイル(75.639キロ)の航海を成し遂げ、故郷に帰って来ました!
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乗組員の皆さまにはゆっくり家で休んで欲しいけど、この後かなり長めに記念式典が行われていました。
ナイノア・トンプソンのスピーチでエディ・アイカウへの言葉がありました。
英語は半分くらいしか分からなかったけど、涙が出ました。
私みたいなHOKULEA号の事をちょっとしか知らない人間でも感動するのだから、ハワイの方々にとっては本当に歴史的な素晴らしく感動的な出来事だと思います。
この日、ハワイにいられて本当に良かった。
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